【グレンデール(米アリゾナ州)18日(日本時間19日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、侍ジャパンの世界一奪回へ持論を語った。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では準々決勝のベネズエラ戦に敗れ、ベスト8で敗退。ピッチクロックやピッチコムの導入、データの活用に加え、一部選手への誹謗(ひぼう)中傷などについて心境を吐露した。ジャイアンツとのオープン戦では先発で4回1/3を投げ、1安打無失点、4奪三振。ワールドシリーズ3連覇を目指すシーズンに向け、順調に調整した。
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さまざまな議論が沸き起こる中、大谷が意見を述べた。力の差を痛感させられた今大会のWBC。メジャーリーグでは22年シーズンからピッチコム、翌年にはピッチクロックが導入された。さらに急速に進んだパワーとスピード野球に対抗すべきか、それとも日本らしい野球を追求すべきか。
「見てる方はもちろん楽だとは思います。ファンの人たちにとってはあった方がいいかなと、個人的には見ていて思う。必ず導入しなければならないこともないですし、世界で勝ちたいなら導入するべきだとは思いますけど、我々は我々の野球をするんだって思っているのであれば、別に変える必要ないのかなと」
試合時間は大幅に短縮された。野球観戦という点でメリットを指摘した上で、国際大会で勝つには必要と感じたのは否めない。一方で絶対に、とは言わないのが、大谷らしくもあった。
初めてベスト4を逃したのは事実。ソーシャルメディアが主流の現代で、一部選手への誹謗(ひぼう)中傷もあった。大谷は少し間を置き、自らの受け止め方を含めて言葉をつないだ。
「個人的には別に言われても気にはしないので。ただ、人格の否定であったり、そういうことに関しては全く野球とは関係ない部分。良くないなとは思いますけど、プロである以上は結果が悪かった時に、自分のことだけに対しては僕は何を言われても受け止める姿勢ではいるので。必ずしも全員がそういった選手かと言われたらそうではないですし、配慮を持って接していくっていうのは、それはどこにいても変わらない」
国際大会では初対戦となる相手はざらにいる。「データの方々に関しては、本当に頑張ってもらったなと。少ない資料をうまくまとめてくれて、そこは感謝してますし、そういったところが必ずしもすごく遅れてたかと言われたらそうではない」と、バックアップ体制は十分だった。前回大会からトラックマンによるデータ解析も強化。徐々に浸透し始めた一方で、メジャーで毎試合、練習でもデータを活用している大谷は、実感として差を感じた。
「現場として常日頃から使ってはなさそうだなっていう雰囲気は出てたので。そこら辺のギャップはもちろんありましたけど、そこは追いついては来るかなとは思ってます」
改善の余地はある。そこに対する期待感もある。それぞれの考えは十人十色で一概に正解はない。一方で、大谷の提言は意義深い。