<アスレチックス2-9ホワイトソックス>◇17日(日本時間18日)◇サッターヘルスパーク
ホワイトソックス村上宗隆内野手(26)が17日(日本時間18日)、敵地サクラメントでのアスレチックス戦に「2番一塁」で出場し、メジャー初の満塁弾となる6号を放った。7回2死満塁から98・2マイル(約158キロ)の速球をとらえ、中堅バックスクリーンを越える特大弾をたたき込んだ。この日は3安打とメジャー初のマルチ安打をマーク。ホ軍の連敗ストップに大きく貢献した。
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村上にためらう要素は、一切なかった。5-1と4点リードした7回2死満塁、フルカウント。やや荒れ気味だった救援右腕アルバラドが、速球を選ぶ可能性は極めて高い。腹を決めて狙い済ましたかのように、約158キロの真ん中速球を振り抜いた。第3打席では、同投手の159キロの速球に空振り三振を喫した。だが、この打席の直前には156キロの速球をファウルした打球が、真後ろの球審を直撃。大事にいたらなかった一方タイミングは合い始めていた。「球の軌道はイメージしてましたし、中途半端に振ることだけはやめようと思って思い切って振りました」。
28年のラスベガス移転まで、ア軍の暫定本拠地となっている「サターヘルスパーク」での初戦。乾いた音を残した打球は一直線で中堅へ向かい、高さ約15メートルのバックスクリーンを越え、暗闇に消えた。地元放送局が「モンスター・ムーンショット」と表現した一撃は、飛距離431フィート(約131・4メートル)。米移籍後、最速となる打球速度114マイル(約183キロ)で漆黒の闇を突き抜け、グランドスラムとなった。
初の3安打でようやく打率2割となった一方、リーグ4位の17四球と、ストライクゾーンの見極めにズレはない。「チームがこうして四球を取ったり、安打を打ったり、打線として活動すると、こういうゲームになるので、1試合でも多くできればと思います」。
昨オフの移籍交渉時以来、指摘されていた速球対策にしても、自らの課題として受け止め、黙々と対応を進めてきた。春季キャンプ初日から、通常型に加え、クリケット様式など形状の異なる3種類のバットを持参。置きティー、トス、打撃投手、マシンを相手に、段階を踏む中でバット軌道の確認を繰り返した。見守っていたベナブル監督が「黙っているとずっと練習してそうだ」と苦笑したほど、ひたむきに振り続けた。
試合後、地元局のインタビューの際には、先発マーティンの好投にも触れた。「前回は僕たちが点数を取れなかった。勝ちを付けられてうれしい」。デビューからまだ20試合目。豪快弾の結果だけでなく、村上の言動、振る舞いとも、ホ軍の大黒柱そのものだった。