【サンフランシスコ(米カリフォルニア州)21日(日本時間22日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、アジア出身では新記録となる53試合連続出塁を達成した。ジャイアンツ戦に「1番DH」で出場し、4打数1安打。7回の第4打席で内野安打を放ち、昨季から続いている連続出塁を53試合とした。18年に韓国出身の秋信守外野手(レンジャーズ)がマークした記録を超え、球団では00年のショーン・グリーン外野手と並ぶ歴代2位のタイ記録となった。先発の山本由伸投手(27)は7回6安打3失点。力投も報われず、2敗目を喫した。
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本来なら大谷の第4打席は、平凡な遊ゴロだった。それが、「大谷シフト」で安打になった。7回2死一塁、ジ軍の遊撃手アダメスは二塁ベース寄りの守備位置に変更していた。そのため、通常の位置ならイージなーゴロが、バックハンドの捕球となり、苦しい体勢で送球。これにより、間一髪セーフとなった。
大谷は傾向として、ゴロであれば一、二塁間、右方向へ引っ張った打球が多い。今季もその傾向が強く、さらに左投手に限れば、二塁から左側のゴロ打球はゼロだった。
データ重視で戦略を立てれば、アダメスが守備位置を変更するのも理にかなっている。ロバーツ監督は現状の大谷について「本調子ではない。スイングも心地よく感じていないと思うが、それでもチームに影響力を与えられる。出塁できること、それが物語っている」と語った。この日もボール球に手を出し、第1打席から2打席連続三振。右飛で凡退した第3打席までの内容からすれば、連続出塁が途絶えてもおかしくなかった。第4打席も、タイミングがやや遅れて詰まったようなゴロ。幸運にも偏った守備シフトが、出塁記録の継続をアシストする形となった。
出塁への強い意欲が、運を引き寄せたのかもしれない。内野安打の直前、3-1からの外角カーブを見逃し。ABS(自動ストライク、ボール判定システム)のチャレンジを要請したが、失敗でフルカウントとなった。ロバーツ監督は「出塁することを狙っていた。正しい判断だったと思う。失敗したという結果はともかく、勝つためのプレーだった」と献身的な姿勢を称賛。2ストライクと追い込まれれば、相手チームの戦略によっては右寄りの守備シフトを緩めるケースがあるが、この日は変わらず。“ラッキー”は続いた。
53試合連続出塁で、球団歴代2位タイ、ロサンゼルスに本拠地移転後は最長タイに浮上。球団最長は、本拠地ブルックリン(ニューヨーク)時代の54年にデューク・スナイダーがマークした58試合連続で、ナ・リーグ記録でもある。
4月上旬に打撃は上向いたが、まだ本調子には届かない。再び状態が上がれば、72年ぶりの記録更新も自ずと見えてくる。
◆ショーン・グリーン 1972年11月10日、米イリノイ州生まれ。91年1巡目(全体16位)でブルージェイズ入団。93年初昇格。99年にオールスター初出場、ゴールドグラブ賞受賞。同オフにドジャース移籍。01年に49本塁打を放ち、24年に大谷に抜かれるまでド軍のシーズン本塁打記録を持っていた。1試合4本塁打、同19塁打のメジャータイ記録も持つ。イスラエル代表で12年WBCに出場。通算1951試合で2003安打、328本塁打、1070打点、打率2割8分3厘。193センチ、86キロ。左投げ左打ち。