<メッツ2-4ドジャース>◇24日(日本時間25日)◇シティフィールド
【ニューヨーク24日(日本時間25日)=四竈衛】ドジャース佐々木朗希投手(24)がメッツ戦に先発し、7回3安打1失点9奪三振と好投。5月23日以来、約2カ月ぶりとなる4勝目(5敗)を挙げた。心身共にたくましさを増した2年目の成長ぶりを実証する94球だった。
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1点を先行されても、佐々木の眼光は、鋭さを失っていなかった。2回までのスライダー中心から、2巡目の3回からはスプリット主体にシフトチェンジ。6回の3者連続三振をはじめ、スプリットだけで15個の空振りを奪うなど、ロッテ時代にも近い仕留め方で快調にアウトを重ねた。
「落ちも良かったですし、投げているコースも良かった。ただひたすらそこに投げ続けて、配球も含めて良かったと思います」
最速100・3マイル(約161キロ)と100マイル超えは1球だけ。自己最速164キロを計測した前回より抑えめでも、上からたたきつけるような「球持ち」の良さでバットを押し込み、高速スプリットと落差の大きいフォークで、メ軍打線のバランスを崩した。「投げていく中で自信を持って腕を振れていました」。自らと闘うのではなく、相手打者をねじ伏せる、投手本来の闘争本能にあふれていた。
マウンド上だけでなく、周囲への対応にも変化の一端をのぞかせた。2日のパドレス戦で3回6失点でKOされた後、クセがばれていたとの指摘もあり、その対策としてグラブを大きくしたことが話題となった。佐々木にすれば、さほど大きな問題ではなくとも、この日も同様の質問が飛んだ際には、否定も肯定もせず、「顔が小さくなったとか、それくらいです」とジョークで切り返し、日本報道陣の笑いを誘った。「小顔」を魅力とする文化のない米国報道陣はキョトンとするばかりだったが、ユーモアを交えた応答は、野球だけでなく、米国流に順応してきた裏返しだった。
メジャー1年目の昨季、夏場はマイナーで調整を続けていた。黙々と修正を繰り返しても、思うような結果につながらず、もがき苦しんだ。だが、今は違う。「去年のオフ、キャンプも含めて積み重ねてきた。信頼もあるので、いいサイクルになってきているんじゃないかと思います」。失敗や反省があっても、目を背けることなく、向き合ってきた。決して器用でなくとも、「令和の怪物」は、着実にその潜在能力を、次の段階へと伸ばし始めた。