<マリナーズ1-5エンゼルス>◇16日(日本時間17日)◇セーフコフィールド

 マリナーズ・イチロー外野手(35)がついに“張本超え”を果たした。0-0で迎えた4回の第2打席。2球続けてカーブが外れた後だ。3球目、内寄り高めの145キロをしっかりと振る。球足の速いゴロが一、二塁間をあっという間に抜けていった。

 地元シアトルのファンが、総立ちで喝采(かっさい)を送った。イチローは淡々とした表情ながら、一塁ベース上でヘルメットを取って拍手に応えた。大型スクリーンには、3086安打目を祝福するメッセージと、「A

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 Record」の文字が輝いた。

 前日に続き観戦した張本氏は、安打の瞬間を見届けると、満足そうに笑みを浮かべた。「きれいなヒットで決めてもらいたい」と願っていた通り、鮮やかな右前打だった。

 試合の合間には、張本氏の現役時代の姿が大型スクリーンに映し出され、場内放送では偉業も紹介された。張本氏は観衆の声援に、立ち上がって一礼。日本の記録を、米国のファンも認め、祝福していた。