リハビリ組で調整を続けるソフトバンクのドラフト1位田中正義投手(23)が26日、フォーム改造に着手した。ファーム施設(福岡・筑後市)の室内練習場ブルペン。田中は直球のみ56球を投げた。40球までは6割程度の力で、残りも8割程度の投球だった。「今までのフォームじゃ、プロでは長くやることができないことが分かりました」。入団から投球のメカニックな部分については「自分流」を貫いてきた男が、大幅な軌道修正を明言。「内容についてはひと言では説明できませんね。とにかく今までのフォームでは…」。ビデオ撮影した投球をブルペン前のモニターに映し出し、1球1球映像でフォームをチェックしながら投げ込んだ。

 開幕から約4カ月で体重も2キロほど減った。「球速が130キロ台まで落ちていい。とにかくこれまでのフォームをぶち壊します」。何とも物騒な表現で意気込みを表明。セールスポイントの150キロ超の「剛球」を封印してまでも、新たなフォーム固めに躍起だ。キャンプ後から右肩の違和感など、悩み続けてきたルーキーが真夏の大変身を誓った。【佐竹英治】