中日森繁和監督(62)は1日、日本ハムから金銭トレードで獲得した谷元をセットアッパーとしてフル回転させる意向を明かした。出場選手登録は早くて4日の巨人戦(東京ドーム)。起用はセットアッパーかと聞かれると「もちろん」と即答した。「今のチームに必要な投手。ハムでは一番キツいところを任されていたんだから、大事なところで使うよ。働いてもらわないと困る。どんどん使うよ」。

 期限最終日に発表された電撃トレード。森監督が成立に至るまでの裏話を明かした。

 「途中あきらめて『今年はもうトレードはない』と言っていたんだけど。いい方向にいくのを願うばかりだった。ギリギリ間に合ってよかったよ」。3対3など複数パターンの選手交換で話を進めてきたが、なかなか折り合わなかったという。粘った末のトレード成立だったようだ。

 00~01年には日本ハムで投手コーチを務めた森監督。「日本ハムはベテランから若手への切り替えを前から考えていた。去年、日本一になって、今年はFA権を持った選手もたくさんいるから。色々考えているみたいだよ」。古巣の事情に理解を示しつつ、大胆かつ綿密な戦略に感心するような口ぶりでもあった。