「4番一塁」で先発したロッテ井上晴哉内野手(28)が今季1、2号となる2本塁打をマーク。2安打2打点の活躍で開幕2戦目にして井口資仁監督(43)に初勝利をプレゼントした。

 井上は初回に左翼ポール際へ本塁打を打ち込むと、3回にはシュート回転で真ん中に入ってくる美馬の143キロ直球をセンターバックスクリーン右へ運んだ。

 井上はオープン戦終盤に調子を落とし、打率2割、1本塁打でシーズンに突入。30日の開幕戦は1安打、打点なしの結果で、チームも敗れた。だが、この日は「(本塁打を)1本早く出したいのはあったけど、今日は落ち着いて自分の仕事ができた」。井口監督が現役の時からアドバイスされてきたセンター中心の打撃を心掛けて結果を出した。

 井口監督は「今年は井上にとって1番のチャンスであり、1番のピンチだ」という。レギュラーに定着できるかどうか瀬戸際の年に、井上はオフから中日大島の自主トレに参加。例年とは違った体作りに取り組んできた。

 「疲労時のバランストレーニングをしてきました。疲労時にはバランスが崩れやすい。そこで体幹まわりを鍛えて、疲労した時にいかに自分の体を扱えるか、体にこういう風に動くんだよという信号を送るトレーニングを積んできました。これを1年間続けたい」。

 現在、角中が故障離脱中。中村らとともにロッテ打線の中軸を担う井上には、今後も大きな期待がかかる。