ロッテの先発二木康太投手(22)が西武打線を相手に6回2/3を投げ、8安打2失点、5三振2四球と粘りの投球を見せ、今季初勝利を挙げた。

 この日のZOZOマリンは最大風速18メートルの強風が吹き、試合前には中止が検討されるほどだった。

 風は左翼上空から本塁方向へ吹く、打者から見ての“向かい風”。それがバックネットにはね返り、グラウンド表面付近では逆に打者から見て“追い風”になるマリン独特の流れだった。

 そのためマウンド上で向かい風にさらされた二木は初回に2点を失うと、すぐさまフォームと配球を変更した。まず「風でふらつくから」と足を上げるのをやめ、2回からは走者がいなくてもクイック投法で投げた。さらに「向かい風でフォークがまったく落ちず、伸びるようになっていた」ということで決め球のフォークを2回以降はほとんど使わず。捕手の田村と相談し、直球、スライダー、カーブの組み立てで西武打線を封じた。

 試合後も風速13メートル前後の風が吹き続けたZOZOマリン。二木がお立ち台からファンに向け「(強風で)電車が止まる前に気を付けて帰ってください!」と叫ぶと、スタンドは大盛り上がりとなった。