中日松坂大輔投手(37)が10日、来季の現役続行を宣言した。ナゴヤドームで行われた指名練習に参加。横浜高のチームメートだったDeNA後藤が現役引退を決断したことにショックを隠せなかったが、「やめていく選手の分まで、頑張る。続けていく気はある」と自らの去就について心境を明かした。

松坂が「戦友」の思いを胸に、自らの去就に触れた。「今のところは…」と前置きしながら、「やめていく選手の分まで、また頑張る。続けていく気はある。今のところは、ですよ」。照れくさそうに笑いながら、現役続行を宣言した。中日に移籍した今季は右肩手術から復活し、ここまで5勝。若手投手の手本として好影響を与えている。すでに球団は来季契約延長の方針を固めており、19年シーズンも中日でプレーすることが確実になった。

この日、DeNAのG後藤が現役引退を発表。松坂は事前に電話で報告を受けた。横浜高、西武で同じユニホームを着て、プレーした仲間。その決断にショックを隠せなかった。「できることなら、聞きたくなかった。お互い、長くやってきたな、という思いもある。中学時代に対戦して、高校、プロでチームメートになった。(他の)同世代の選手からやめるという言葉を聞くのとは、ちょっと違った思いがある」。率直に胸にうちを語った。その電話で、G後藤から対戦を熱望された。「ローテーションの都合で投げられるか分からないが、投げたい気持ちはある」。21日からシーズン最終カードとなるDeNA2連戦(横浜)がある。現状では登板の可能性は低そうだが、熱い思いは受け止めた。

最短で13日の阪神戦から出場選手登録できるが、16日からの巨人2連戦(東京ドーム)に先発する可能性があり、今季の登板はあと2試合か。「1年の締めくくりと思って、投げたことはない。いつも通りの準備をする」。独立リーグでプレーした村田も引退を表明。世代の象徴である松坂は、仲間の思いを背負って、これからもマウンドに上がる。【田口真一郎】