ソフトバンクが現実と同じく2位から日本一を狙う! 1勝1敗で迎えたロッテとの第3戦でtell(24)が、ロッテ・イッキー(25)を3-2で破り、2位が確定。16日のリーグ代表決定戦進出を決めた。

勝利したチームが、プレーオフに駒を進める最終決戦で、前節まで打率、防御率ともに参加18選手中、最下位だったtellが底力を見せた。「リーグ最弱の男が一矢報いることができてよかったです。来週もユニホームを着ることができて本当によかったです」。実力者イッキーを接戦で下し、喜びを爆発させた。

これまでの自らの4戦を振り返り、配球を見直して「ナイスピッチ率」の底上げを図った。試合前5日間の練習は約30時間。試合直前には緊張から吐き下し、空調が効いた会場内でも寒さに手足が震え、感覚がなくなるほどだったが、ゲーム画面の前に座ると、次第に緊張はおさまった。

仲間のケーバック(23)も「ぶっちゃけダメだと思ったけど、最後のtellさんには感動しました」と笑顔。さんらいく主将(22)も「団結力があり、声の掛け合いもできていた。お互いカバーしあていると思います」と胸を張った。

リアル野球のペナントレースでも西武が独走で優勝しながら、2位ソフトバンクが日本シリーズに進出し、日本一を決めている。「もう1度、現実同様にホークスを日本一にしたいです」とtell。緊張で震えていた「リーグ最弱の男」が、頼もしく日本一を宣言した。【鈴木正章】