国学院大が“武蔵弾”で東洋大に勝ち、1勝1敗の五分とした。3回2死から5番DHの山本ダンテ武蔵外野手(2年=大阪桐蔭)が左越えに先制3ラン。

リーグ戦初安打&初打点となる1発で、初スタメン起用に応えた。亜大は立正大に逃げ切り勝ち。前カード2回戦から4連勝で、勝ち点を2に伸ばした。

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読み勝ちだ。3回2死二、三塁。山本はフルカウントから東洋大・渡辺の直球を捉えた。「チェンジアップを2つ完璧に見逃したので、直球が来ると思って踏み込みました」とハキハキと話した。外角137キロを左越えへ。ダイヤモンドを回り力いっぱい、ほえた。

17年センバツでは4番として優勝。だが、昨年は高校との差に直面した。「同じ145キロでもキレが違いました」。春に代打、代走で6試合のみ。食事の意識を高め、75キロから80キロに増量した。同時に振り込んでキレを出した。根尾、藤原らプロ入りした後輩たちの存在が刺激になっている。

負ければ勝ち点を失っていた。鳥山泰孝監督(43)は「調子の良さを買いました」。「武蔵」は、米国人の父チャールズさんが横綱・武蔵丸と剣豪・宮本武蔵から取った。横綱のようなパワーと、剣豪のようなキレを持った打者を目指す。