東大・辻居新平外野手(4年=栄光学園)が通算3号となる2ランを放った。

0-7の7回、無死一塁で早大・西垣の135キロ真っすぐを完璧に捉え、左中間へ放り込んだ。一方的な展開となっていたが、主軸の意地を見せた。

復調ののろしだ。腰に張りが出たため、オープン戦はほとんど打席に立てなかった。開幕カードの法大戦は、外の球を見逃す場面が続いた。9打席で1安打のみに終わった。「ボールと思ったわけではなく、手が出ませんでした」。実戦感覚の遅れがあった。

この1週間は、打撃マシンの球速を150キロに設定。外角ギリギリの球を見極めて、ストライクと判断したら打つ練習を繰り返した。「感覚が、だいぶ戻りました。今日は発想を変えて、4タコでもいいと開き直りました」と振り返った。積極的に振る姿勢が戻った。本塁打の打席も、1ボールからの2球目だった。

会心の当たりだったが、チームは連敗。四球や失策絡みの失点が重なった。打線は早打ちが目立ち、6回までは、わずか1安打無得点に抑えられた。辻居は「みんな結果が出ていないから、早く打ちたいという気持ちになっている。早いカウントから打つという考えはいいんですが、もっと攻撃の時間を長くしないと」と、主将として話した。

次週は試合がないため、次の慶大戦まで2週間あく。まずは連敗を止めたい。「しっかり準備します。(チームとして)基本からやり直します」と気を引き締めていた。【古川真弥】