日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。

吉田輝は最速147キロをマークするなど伸びのある直球と縦に大きく割れるカーブを武器に5回4安打1失点、4奪三振。昨年セ・リーグ最多勝と最高勝率の広島大瀬良に投げ勝った。高校野球地方大会の夏本番を前に昨年、夏の甲子園で“カナノウ旋風”を巻き起こした金足農の元エースが、北の大地で全国準優勝右腕の片りんを見せつけた。

6回以降ベンチで声援を送った吉田は、プロ入り初のお立ち台に上がり「率直にうれしいです。自分だけじゃ勝てなかった。勝たせてもらってうれしいです。応援の声もたくさん聞こえてきて力になりました。いつも以上に準備をして試合に入ったら平常心で力を出そうと思っていた。1軍のマウンドは違うと思ったけど、1回と2回を抑えられたので、楽しみながら投げることができた」と声をはずませた。

1回はいきなり1死満塁のピンチを招き5番西川からオール直球でプロ初奪三振を記録した。「あのときはストレートで押していって打たれたらしょうがないと思っていた。打ち取ることが出来て良かった。初回から点を取ってもらって同点の後も点を取ってくれた。すごく投げやすかった。(3回は3番からの主軸を3者凡退)あそこが一番気持ちを入れて頑張った。(救援陣も好投)ヒットも打たれず頑張ってくれた。すごいなと思った」と感謝しきりだった。

試合後、栗山監督から勝利球を手渡されガッチリ握手をかわし記念撮影も行った。「(勝利球は)本当に大切な1球になりました。両親にプレゼントしたい。今までここまでこれたのは両親のおかげで1軍のマウンドに立てた。今までやってもらった分、返せるようにやっていきたい」と北の大地にその名の通りデッカイ白“星”を“輝”かせた。