1勝1敗で迎えた入れ替え戦は、駒大が専修大に勝利し、2勝1敗で1部残留を決めた。

この大一番でチームを救ったのは、1年生の福山優希投手(八戸学院光星)だった。前日、2戦目で130球を投げながらも先発を務め、低めに丁寧に集め5安打5三振1失点の粘り強い投球で完投勝利。「疲れはありませんでした。今日は今日でリセットして、やるべきことをやっただけ」と笑顔を見せた。

イニング間には「踏ん張れ!」と先輩たちの声に支えられた。1年生らしく、気後れせず自分の球を力強く投げ込んだ。6回1死満塁のピンチには、得意の真っすぐで勝負し三振に。この回を1失点でしのいだ。

入学してわずか3カ月でエースの活躍だ。「技術の成長よりも、先輩たちが自分の持っている球種をうまく引き出して幅を広げてくれている」と胸を張った。リーグ戦が終わってからは、それまでほとんど試合で使っていなかったカットボールとシュートを練習。この入れ替え戦でもカウント球として有効的に使った。「インコースもうまく使って広がった。秋はもっと精度をあげていきたい」と大舞台での自信を胸に、さらなる飛躍を誓った。

大倉孝一監督(56)は「よく粘ったと思います。また日本一を目指してやるしかない」と話し、福山もまた「秋は優勝を目指したい。今日からスタートです」と元気に話し、前を見つめた。