東京五輪をちょうど1年後に控え、侍ジャパン稲葉篤紀監督(46)のメンバー見極めが本格化する。

23日はオリックス-日本ハム戦(ほっともっと神戸)を視察。オリックス先発の左腕田嶋を重点的にチェックした。各球場では、日の丸を背負うにふさわしい実力者たちが躍動。軒並み好結果を残した。自国開催の五輪で、誰が栄えあるメンバーに入るか。特別な1年が始まる。

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東京五輪を1年後に控え、稲葉監督の動きが本格化してきた。22日は都内で侍ジャパンの会見に臨んだが、神戸に移動。テーマは明確だった。「今日は田嶋選手を見にきました。ファイターズとは初対戦。どういう投球をするか見ておきたかった」とハッキリ答えた。

6回途中5失点で降板も収穫はあった。「立ち上がりが少し課題だと思うが、3回からは自分の投球ができていた。打たれたのも抑えるところも見られた」。150キロの直球と独特の腕の振りに個性を見ている。「どういう見え方だったか(日本ハムの)打者に確認したい。腕が少し遅れてくるような形で、タイミングも取りづらそう。貴重な左投手。これからも見ていきたい」と関心を寄せた。

新鋭の左腕を、継続的にチェックしている。ソフトバンク大竹、阪神高橋遥に高評価を与えてきた。侍ジャパンにとって、左腕発掘は永遠のテーマ。「左の本当にいい投手が出てきている。阪神の高橋君も含めて。あとは中継ぎの左ですね」。一方で先発陣に左腕を入れることに固執していない。「無理して左を選ぶ必要はない。右投手でも左打者を得意とする投手はいる」と柔軟だ。

24日は仙台へ移動し、楽天-西武戦で戦線復帰した楽天則本昂の投球を今季初視察する。25日は関西方面にとんぼ返りし、阪神-DeNA戦を見る。五輪本番まで1年。直前まで貴重な情報を集め続ける。【広重竜太郎】