オリックス山本がシーズン最終戦で好投し、最優秀防御率を獲得した。先発で6回を1失点で規定投球回に到達。防御率1・95で自身初タイトルとなった。21歳での最優秀防御率は、球団では当時23歳の71年山田久志を抜く最年少記録。「1年間積み上げてきた数字なので、すごくうれしいです」と笑顔を見せた。

今季から登板試合によってプレートの踏む位置を変えた。調子や相手打者、投げたい球種によって決めている。「まずは真ん中で基準を作ってどっちでもいけるように。三塁側から投げる自分と一塁側から投げる自分はまた違う投手だと思う。いろんな自分を使って抑えたい」。この日はプレートの真ん中をチョイスした。細かい工夫を凝らし、規格外の投球につなげた。

オリックス投手陣を引っ張ってきた岸田の引退試合だった一戦。「マモさん(岸田)は休みの日でも練習をして、『この年になったら休めれんのや』と必死に練習やリハビリをやっていたのが印象的でした。尊敬するところはたくさんあります」。今秋のプレミア12メンバーに山岡、吉田正とともに選出されることも確実に。これからは山本が投手陣をけん引していく。【古財稜明】