広島会沢翼捕手(31)が10日、マツダスタジアムで会見し、今季取得条件を満たした国内FA権を行使せずに残留することを発表した。

会沢は今季126試合に出場。チャンスで圧倒的な勝負強さを発揮し、リーグトップの得点圏打率3割5分1厘をマークした。12本塁打は球団捕手では1953年の門前真佐人に並ぶシーズン最多。3度目の2桁本塁打も球団最多だった。守りでも、正捕手として投手陣をリーグ2位の防御率3・68に導いた。そして何より、選手会長としてチームを引っ張ってきた。

佐々岡新監督は、新監督就任要請を受諾してすぐに、直接電話で残留を呼びかけていた。これに対し会沢は「力が必要と言っていただいた。ありがたい言葉。うれしいですね」とコメント。FA権行使の判断材料になるかと問われ「ぜんぜんなります」と話していた。新指揮官のラブコールが届いた形だ。

チームの要だった会沢の残留は、佐々岡カープにとって朗報。4位からの巻き返しに向け、大きな懸念の1つが解消された。