西武ドラフト1位指名の東芝・宮川哲投手(24)が、「山賊斬り」で成り上がる。

12日、都内のホテルで契約交渉を行い、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1600万円で合意。プロでのマウンドに上がる前に視線を山賊に向け、腕試しの相手に「紅白戦とかもあると思うので、山川さんと対戦したい。西武打線を抑えられたら、他でも通用すると思うので」と、2年連続本塁打王を指名した。

「ライオンズは打撃のチーム強打者が多く本塁打も打って、点をたくさん取る」と、冷静に自らのチームを分析する。リーグ2連覇の最大の勝因は屈指の破壊力。その打線を封じれば、自然と開幕後の戦いに自信が持てる。交渉で並んだ0の列にも「関係なくそこ(金額)にはとらわれないように野球を頑張りたい」と意に介さないほど度胸満点。ドラ1の風格を漂わす。

一方で、新人らしい一面も見せた。会見の冒頭は額に汗を浮かべながらたどたどしく所信表明。「野球やっているときは緊張しないんですけどね」と初々しく言った。見守った渡辺GMも「グラウンド外だと好青年、マウンドだとアグレッシブというのところが、いいよね。先発ローテの一角として投げてほしい。今の投手陣に入っても見劣りしない」と大きな期待を込めた。【栗田成芳】(金額は推定)