中日藤嶋健人投手(21)が14日、来季の守護神争いに立候補した。44ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のセットアッパー、ロドリゲスがレンジャーズに移籍。守護神も務めたR・マルティネスは東京オリンピック(五輪)米大陸予選を戦うキューバ代表に招集され、4月上旬まで離脱が濃厚。必勝パターンだったカリビアンコンビがいない中、今季14ホールドの右腕がナゴヤ球場での練習後に決意表明した。

「誰かが(抑えを)やらないと。今年は中継ぎをやらせてもらっただけに(守護神は)目指さないといけないと思っています。チャンスがあるならやってみたい」

土台作りは進めている。前日13日まで沖縄で又吉らチームメートと阪神藤浪とで費用を出し合って、米シアトル郊外のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフを呼び寄せてセミナーを受講。「(メジャー流の)パワーカーブを教えてもらった。直球のスピードアップも図ります」。施設のスタッフから1月までのトレーニングプランを提供され、インターネットを通じたサポートを受けながら、最速146キロの直球と変化球に磨きをかける。

藤嶋は「今季とは違い、自分の武器になるものも増える」と自信をチラリ。今季のリリーフデビューに際し、師匠と慕う巨人上原(今季で現役引退)から心得を拝聴、飛躍につなげた。ライバルには、今季13セーブの岡田、14セーブの鈴木博、昨年守護神の佐藤、通算75セーブの田島らがひしめく。藤嶋の決意が竜の守護神争いに火をつける。【伊東大介】