西武松坂大輔投手が100球超えの熱投を披露した。9日、宮崎・南郷で今キャンプ3度目のブルペン入り。

捕手を立たせて8球投げ込むと、初めて座らせた。セットポジションから直球にカーブを織りまぜ、カットボールやチェンジアップ、シュートも解禁。さらにワインドアップでも投げ、計101球を投げ込んだ。「数多く投げてみると、必要なもの、足りないものが見えてくる。自分の状況は把握できた」と振り返った。

感覚を頼りに投げ続け、自然と球数も増えたことで、復帰プランも前倒ししていく。第3クール以降もブルペン登板を重ねながら「もしかしたら思ったよりも早くバッターに対してBP(打撃投手)に入れるんじゃないかなと思います」。三塁寄りのプレートから6歩半の踏みだし位置を確認しながら、実戦感覚を植え付けた。

投球を終えると、熱視線を送ったファンから拍手が巻き起こった。南郷を訪れたファンは、マリナーズ菊池が1年目だった10年以来10年ぶりに9000人を超えて9500人。フィーバーの主役・松坂は「昨年、全然投げていないので、投げている姿がうれしかったんですかね。どう反応していいのか、とまどいました」と笑顔。次のステップを見据え、復活への階段を着実に駆け上がっていく。【栗田成芳】