昨年最優秀防御率左腕の初勝利は持ち越しになった。中日大野雄大投手(31)が3日巨人戦(東京ドーム)で7回4安打2失点(自責1)の好投を披露。巨人エース菅野との投げ合いになったが、味方打線の援護がなく2敗目を喫した。

6回1死。坂本に痛恨の先制2号ソロを被弾した瞬間を大野雄は天を仰いだ。「(菅野との)我慢比べだったのですが…。仲間が点を取ってくれるまでは0点で粘りたかったです」。遠い今季初勝利に左腕は唇をかんだ。

3年ぶり3度目の開幕投手を務めたが、前回6月26日広島戦まで2試合10イニングで10失点。この日は、昨季をほうふつさせる安定感を見せた。ストレートの最速は152キロを表示。4回1死からは6連続三振を奪った。93年郭源治の球団記録、7者連続奪三振にリーチをかけるほどの力強さだったが援護を待ち切れなかった。

与田監督は「(大野雄は)坂本の本塁打1点に抑え、2点目は失策だから。これまでの悪かったところをしっかり修正してくれた」とエースの力投を称賛した。しかし、アルモンテが抜けた打線はビシエドの二塁打のみで菅野に1安打完封負け。連勝も3で止まり、借金生活に逆戻りした。「(菅野は)素晴らしい投手。甘い球もあったが仕留められなかった。まずは明日」と、指揮官は出直しを強調した。【伊東大介】