<日本ハム3-4ロッテ>◇16日◇札幌ドーム

ロッテの下位打線にようやく快音が連なった。5回2死、8番藤岡が安打で出塁。9番柿沼は追い込まれて、結果的にランエンドヒットの形に。センター前へ落とした。四球で満塁としマーティン、菅野の連続適時打で逆転に成功。井口監督も「2死からいい形でつながった」と喜んだ。

9番を任される藤岡が、相手との兼ね合いで今季初めて8番で起用された。その微調整が奏功した。藤岡は試合前まで打率1割7分7厘、柿沼は同1割6分7厘。7番安田も合わせると下位打線の3人が1割台で、井口監督も「上がってきていない選手もいる」と課題に挙げていた。

下位打線の連打は、6月28日のオリックス戦以来、実に14試合ぶり。ここが機能すれば、上位打線は頼もしい。直近5試合で放った38安打のうち、55%にあたる21本が荻野、マーティン、菅野の1~3番によるものだった。マーティンの2点適時打に続いた菅野は「マーティンがつないでくれたので、一気にいきたいと思っていました」としっかり逆転打を放った。

ここまでの13勝で、最大得点差は5点。2点差以内の勝利が9試合を数え、1点の価値が大きい。調子を落としているレアード、井上、中村奨の4~6番に当たりが戻れば、得点力は安定してくる。【金子真仁】