阪神は藤川球児投手(40)が現役を引退することを31日、発表した。

藤川は「松坂世代」で名球会に最も近い男だ。9日巨人戦(甲子園)で今季2セーブ目を挙げ、日米通算245セーブ目を記録。松坂世代初の名球会入りとなる日米通算250セーブにあと5セーブと迫っている。

最強世代ともいわれる「松坂世代」だが、名球会会員は1人も誕生していない。西武・松坂は日米通算200勝まで、あと30勝。古巣西武に復帰した今季は1軍登板はなく7月に受けた頸椎(けいつい)手術からの復帰を目指している。村田、杉内ら(ともに巨人コーチ)ら名選手も名球会の入会条件(投手として200勝、または250セーブ。打者として2000安打)に達することなくユニホームを脱いでいる。

◆松坂世代 西武・松坂大輔の同期で、「○○世代」という呼び方では最も定着している。現役は西武・松坂、阪神・藤川、ソフトバンク・和田、楽天・久保、楽天・渡辺直の5人しかいない。

◆名球会 正式名称は「日本プロ野球名球会」。78年に創設された。投手の分業化が進み、日本人大リーガーが増えたことなどから、現在の入会資格は日米通算で投手が200勝以上または250セーブ以上、野手が2000安打以上。昨年12月の総会では特例枠を設けることが決議され、特別な価値を見いだした成績をその都度、理事会で協議。候補者を総会に諮り、会員の4分の3以上の賛成で特例を適用することになった。山本浩二理事長。