巨人ドラフト2位ルーキー右腕の太田龍投手(21)が10月5日の阪神戦(甲子園)で、プロ初登板初先発する可能性が28日、浮上した。月曜日の同戦には2軍で調整する桜井、高卒2年目右腕の直江らの名前が候補に挙がる中で、太田に白羽の矢が立ったようだ。太田はここまでイースタン・リーグで12試合に登板し、3勝3敗。防御率は3・55を記録する。

既に1軍の雰囲気は味わっている。8日に1軍初合流。中日戦(ナゴヤドーム)の試合前練習に参加した。緊張した表情を浮かべながら、首脳陣、先輩投手陣らにあいさつを済ませ、マウンドの傾斜を確認した。登板機会がなく、13日に抹消されたが、1軍に帯同した経験はプラスとなったはずだ。

れいめい高時代はオリックス山本、ヤクルト梅野、阪神浜地とともに「九州四天王」と呼ばれた。身長190センチから投げ込む最速153キロの速球が武器。名前の龍にかけ“ドラゴンボール”とも言われた。本人は「ドラゴンボールはあまり見たことがなくて。よく分かりません」。おとなしい性格の「龍」が「虎」に襲いかかる。

 

◆太田龍(おおた・りゅう)1998年(平10)11月15日生まれ、鹿児島県出身。小学1年で軟式野球を始め、れいめい高では1年夏からベンチ入り。3年夏は県大会4回戦敗退。卒業後はJR東日本に入社し、18年都市対抗で若獅子賞を受賞。19年ドラフト2位で巨人入団。契約金7000万円、今季年俸1200万円(金額は推定)。190センチ、94キロ。右投げ右打ち。