ソフトバンクがスピードスターの活躍で、今季2度目の8連勝を決めた。1番の周東佑京内野手(24)が、先制&中押し打を含む4安打2打点、プロ初の3盗塁に3得点のおまけつきで逆転勝利を呼んだ。

俊足の活躍に引っ張られ、8回に一挙7得点など、今季最多の11得点で3位楽天を圧倒し、11ゲーム差をつけて引導を渡した。敗れた2位ロッテとの差も5・5に広げ、最短あす20日にも優勝マジック9が点灯する。

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ペイペイドームが周東の足に魅了された。先制打、セーフティーバント、三塁打、中押し二塁打で、今季2度目の4安打で2打点。打つだけでなく、5回は二盗、三盗、暴投でホームを踏むなど、ほぼ自慢の快足だけで得点を生み出すなど3盗塁3得点。ファンは拍手を惜しまなかった。

逆転されて2点ビハインドで迎えた5回。球場の視線を独り占めにした。楽天が投手をジョンソンにスイッチ。先頭の周東は「前回対戦した時に、チャンスがあると思っていた」とセーフティーバントで出塁すると、初球に二盗し、3球目には今季2度目の三盗に成功した。「三盗はあまりしてなかったし、足を上げたらいこうと思った」。最後は暴投でホームを踏み、この回の同点劇につなげた。

3回、先制打後に成功した二盗を加え、1試合3盗塁はプロ初。「覚えていませんが、学生時代を含めても、ないかもしれません」。この日1個決めて34盗塁としたリーグ2位の日本ハム西川を突き放す39盗塁とした。「ここまできて抜かされたくない。最終的には50はしたい」。昨年は主に代走だけで25盗塁だった韋駄天(いだてん)は、今季1番打者として倍増を狙う。「大事な終盤で1番で使ってもらっていることを意気に感じ、楽しみながらやってます」と胸を張った。

8回に代打で牧田から決勝の右中間二塁打を放った明石は、「打てたのはラッキーでした。若手の活躍は頼もしいです」と周東らの若手に引っ張られての殊勲打に声も弾んだ。工藤監督も周東にホレ直した。「足が速いって、いいなと思いました。投手のリズムを崩して得点するうちの強みが出ました」。チームは今季最多の11得点。2位ロッテが敗れ、ゲーム差は5・5まで広がった。最短あす20日、優勝マジック9が点灯する。3年ぶりV奪回ロードのゴールが見え始めた。【浦田由紀夫】

▽ソフトバンク柳田(3回にタイムリー二塁打)「打ったのはカットボール。詰まりましたが、いいところに飛んでくれました」

◆ソフトバンクは早ければ20日にも優勝マジック9が点灯する。20日点灯の条件はソフトバンクが20日日本ハム戦に○、ロッテが19日日本ハム戦、20日西武戦に●●か△●。ソフトバンクは△でもロッテ●●なら点灯。