山田1号 他球団007脱帽「投げるところない」

3回裏ヤクルト1死一塁、左越え2点本塁打を放つ山田(撮影・江口和貴)

 2年連続の本塁打王へ死角なし。昨季トリプルスリーを達成したヤクルト山田哲人内野手(23)が18日、韓国SKとの練習試合で本塁打を放った。その前の第1打席では同じコースを空振り三振していたが、スイングを修正して結果を出した。今季の目標である2年連続のトリプルスリー達成へ向けても弾みをつけた形となった。

 背番号「1」の放った打球に、大歓声が起こった。山田は余韻に浸るように、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。1点を追う3回1死一塁。SK先発の左腕、イ・ジョンダムのやや内寄り高めの129キロ直球を見逃さなかった。「振り切ったことが結果につながったと思う。でも出来るならシーズンに取っておきたかったですね」。左翼スタンドの最前列に運んだ“今季1号”を振り返った。

 第1打席と同じコースの球だった。1点を追う初回1死二塁では、133キロ直球に空振り三振。好機で凡退した後、すぐさま次打席で修正した。バットをより内側に出すことで、同じミスを繰り返さなかった。昨季の本塁打王(38本)の1発に、バックネット裏で視察した巨人吉原スコアラーは「前の打席で直球にやられて、次の打席でちゃんと仕留めるところはさすが」。阪神嶋田スコアラーも「彼に投げるところはありません」と脱帽した様子だった。

 他球団の「007」も認めるように、今年も本塁打の量産が期待される。真中監督も「山田は順調に来ている。本当にいい仕上がり」と評価したが、当の本人は「僕はホームラン打者ではないので。もちろん2年連続で(本塁打王を)取りたい気持ちはあるけど、狙うところではない」とあくまで冷静に話した。それでも、実戦3試合で8打数4安打2打点。打率5割と、好調さをキープしている。

 2年連続の本塁打王だけでなく、過去にいない2年連続のトリプルスリー達成も夢の記録ではない。周囲の期待は高まるばかりだが、山田は「キャンプで体も張っていますし、オープン戦で成績は落ちると思うので、調子の波を崩さないようにしたい」と最後まで落ち着いていた。【栗田尚樹】

 ◆山田の今キャンプの取り組み 最重要課題に挙げているのが、守備の向上。三木ヘッドコーチ指導の下、バックトスやグラブトスなど高い技術の習得に励んでいる。目標に掲げる初のゴールデングラブ賞獲得に向けて、居残りで特守をするなど長い時間を守備練習に割いている。打撃面では、左右のバランスを確認するために、利き手と反対の左打ちを取り入れるなど工夫を凝らした練習を積んでいる。