ソフトバンク和田35歳誕生日に登板 新球で0封

35歳の誕生日を迎え、報道陣から贈られたバースデーケーキにかぶりつく和田

 左腕が進化して戻ってきた。ソフトバンク和田毅投手が、35歳の誕生日だった21日、紅白戦で実戦初登板し、2回を無安打無失点で完璧に抑えた。米球界で習得したツーシームを有効に使い、打者6人をたった17球で手玉に取った。省エネ投球の片りんを見せ、開幕ローテーションへ順調に調整を進めた。

 華麗なる復帰登板だった。和田が熟練の技で次々と打者を封じ込めた。売り出し中の1番上林に対し、コースを正確に突き、空振りで3球三振。好打者の中村晃にはツーシームで芯を外した。2回を無安打無失点。打者6人に要した球数はたった17球。「いろいろやりたいことはあったんですが…」。鮮やかすぎる実戦初登板に思わず本人も苦笑した。11年を最後にチームを離れたが、その空白を埋めるには十分過ぎる内容だった。

 ウオームアップ中にバースデーソングが流れ、スタンドのファンから祝福された。この日が35歳の誕生日。1つ年を重ねたが、退化ではなく、進化を感じさせた。米球界で習得したツーシームが投球に幅をもたらした。2回、右の大砲カニザレスに投じ、中飛に打ち取った。この場面を振り返った。「きれいなストレートなら、(中堅を)抜けていたかも。バットの先だったので」。降板後、長距離砲に自ら確認し「タイミングを外されたよ」という答えをもらった。

 カットボールを合わせた2つの新球種で、今季に掲げる理想を追求する。それは球数を減らして、長いイニングを投げること。「2回で17球は、今の時期ならいい。球数を少なく投げるのは大事になる。完投にもつながる」。いかに効率的に打者を打ち取っていくかはメジャーで学んだ。左腕の姿勢に、工藤監督も賛辞を惜しまなかった。「幅が増えた。このまま、いってくれたら。何も言うことはない」。アクシデントがなければ、開幕ローテーション入りは確実。左腕の復帰で、投手陣はさらに盤石になる。【田口真一郎】