広島黒田41歳進化、新球チェンジアップでバット折り

打撃投手を務めた広島黒田(撮影・前岡正明)

 3D新球が打者を惑わした。広島黒田博樹投手(41)が23日の練習で、今キャンプ初めて打者を相手に投球した。新球チェンジアップを織り交ぜた熟練の投球術で打撃好調の若手選手をきりきり舞いさせた。40球のうち8球と積極的に投じたチェンジアップの自己評価は厳しかったが、周囲の反応は上々だった。

 好調の広島若手打者が、新球の餌食となった。黒田が2球続けたチェンジアップに体勢を崩されたドラフト5位西川龍馬(21=王子)のバットはグシャリ。力のないゴロが二塁方向に転がった。男気(おとこぎ)右腕は「あれくらい(タイミングが)ずれてくれればバットも折れる」と冷静に分析した。

 今年初めて打者を相手に対して投じた。変化球を中心に40球。新球チェンジアップも積極的に8球投げた。安打性は0本。外野への打球もわずか4球に抑える貫禄の投球だった。

 毎年何か新しいことにチャレンジしてきた。8年ぶりに復帰した昨春はカーブを習得。今春はチェンジアップの習得を目指している。試投段階で打者の反応は上々。実戦で打撃好調の新人西川は「手が出てしまう。打ちにいったらストンと落ちる。自分にとって貴重な打席になりました」と驚いた。

 スライダーとフォークを除く全球種を投げた。球を受けた会沢は「よく動いていた」と話す。昨年、日本球界に浸透させた「フロントドア」と「バックドア」。左右に打者の手元で動く最大の武器に、緩急をつける球種を加えることで、投球の幅は一層広がる。だが、黒田の自己評価は厳しい。「打者に対して投げただけで、内容的にはまだまだ上げていかないといけない。(チェンジアップを)挑戦する以上はウイニングショットとして使えるようにしたい。現時点ではまだ武器にはならない」と言い切った。

 今季は昨季よりもシーズン開幕が2日早い。初めて打者を相手にした投球も、昨年の2月25日より2日早い。41歳で迎えるシーズンへ向けた戦いが深まっていく。【前原淳】