ソフトバンク内川、場外1号 今季も4番任せた

ソフトバンク対ロッテ 2回裏ソフトバンク無死、内川は左越え本塁打を放つ

<練習試合:ソフトバンク8-3ロッテ>◇27日◇宮崎アイビー

 強力ソフトバンク打線で、今季は特にこの男が脅威となりそうだ。4番として2年目のシーズンに挑む内川聖一外野手(33)だ。27日、ロッテとの練習試合(アイビー)で「4番・一塁」として出場。自身の今季1号となる左翼場外弾と右前同点打を放ち、2打数2安打2打点の活躍。今季から本格挑戦する一塁の守りもそつなくこなした。昨季は長打を求め、打撃を崩したが、今季は自分らしい打撃で4番を務める。

 豪快にかっ飛ばした。2回だ。先頭打者の内川が、1ボールからのロッテ古谷の甘く真ん中に入ってきた直球を仕留めた。左翼場外への16年対外試合1号。「感触は完璧だった。打ちたいようにバットを出して打てている」。4番初年度の昨年は飛距離にこだわりすぎ、球をこすり上げるなど打撃を崩した。苦しんだ姿との決別の思いを込めるように強くたたいた結果の1発だ。

 ただ、剛の一打だけが内川の持ち味ではない。「僕はあの打席の方が充実感がある。シーズンと同じ気持ちでやっている」と振り返ったのは、1点差に迫って迎えた3回の打席。2死三塁だった。ファウル3球と粘った後、古谷の外角チェンジアップを右前へ落とす同点打。好機で走者をかえした一打は、会心の当たりでなくともヒットゾーンに落とす、内川本来のフェアグラウンド90度を広く使った打撃。1打席目の本塁打よりも収穫があると言うのも、うなずける。

 昨年は打率2割8分4厘、11本塁打、82打点。右打者初の8年連続打率3割にも届かなかった。「4番は守るものではないと思う。1年やって変化はある。昨年をムダにしない」。その言葉通り、4番2シーズン目は、苦しんだ分、爆発しそうな気配さえ漂う。

 ここまで紅白戦、練習試合では左翼ではなく一塁を守っている。この日も2つゴロをさばいた。「(一塁守備は)慣れない方がいい。ドキドキしたまま守った方が集中力も続きますし」。工藤監督は「今は一塁で練習してもらって慣れてもらう」と話しており、当面は、新鮮な気持ちで臨んでいる一塁起用が続きそうだ。

 昨年は4番とともに「主将」の肩書にも押しつぶされた。「何でも一番先頭じゃないといけないという気持ちだった。(今は)無理に一番というわけではない。マッチも盛り上げてくれる」。打撃だけでなく、精神的にも自然体。今季の内川から目を離すことはできそうにない。【石橋隆雄】