ソフトバンク工藤公康監督(52)が黄金時代構築への「3カ条」を掲げた。7日に宇部市内のホテルで報道陣に対応。今季目指す投手起用の理想を明かした。
◆勝利の方程式の撤廃 現時点で決まっているのは、サファテの守護神だけ。指揮官は7、8回に関して、固定する考えはなかった。「勝ちパターンはいくつあってもいいんだ。相手は(中継ぎが)固定された方が打者をぶつけやすい。敗戦処理の投手もつくりたくない」。昨年は五十嵐、森、バリオスを試合の終盤で重用した。今季は森福や飯田ら左腕もオープン戦で結果を残し、さらにブルペン陣が充実している。変幻自在で起用する方針だ。
◆回またぎの封印 ここまで実戦で炎上する投手は皆無。その理由に、コンディションの良さを挙げる。「オープン戦では登板まで日にちも空くし、ブルペンでは1回しかつくらない。いい投球をする確率が高くなる。それがシーズンでもできれば、いい状態が続く。できれば、回またぎは避けたいんだ」。昨年はリリーフ陣の年間登板を各自60試合以下に抑えることを心がけた。回をまたぐ投球は、精神的にも消耗が激しいだけに、減少に努める。
◆先発陣は40完投 ブルペンの勤続疲労を軽減するには、先発の奮闘なくしてあり得ない。「先発には40完投してほしい。あくまで理想の話。でも6人で割れば…。無理なことを言っているか?」。昨年の10完投から、4倍の数字をぶち上げた。自身は西武時代の87年に1人で23完投を記録。「その頃と一緒ではないが、人間が違うわけじゃない。退化してないだろ? 完投できる体の強さをつくってほしい」。3カ条が現実のものになれば、先発も中継ぎも選手寿命が延びる。それが黄金時代の長期化、大目標のV10につながっていく。【田口真一郎】
◆完投数メモ ソフトバンクの昨季の完投数10はパ・リーグ2位(最多は日本ハム11)。今季チーム40完投以上となれば、94年中日40完投以来プロ野球22年ぶり、パでは93年オリックス48完投以来23年ぶり。球団では、前身ダイエー時代の92年以来24年ぶりとなる。球団最多は87完投で、1リーグ制の南海時代48年。パ・リーグ最多は53年大映76完投。プロ野球最多は1リーグ時代48年金星の95完投(140試合制)。