<オープン戦:ソフトバンク1-0巨人>◇8日◇ユーピーアール
今年も強すぎる! ソフトバンクが高橋新監督率いる巨人との投手戦を1-0で制した。今季は練習試合を含め、10戦で8勝2分けと無敗を継続した。開幕ローテーションから外れた東浜と岩崎が好投するなど投手陣は無失点リレー。移籍後初めて川島をセンターで起用し、徹底した危機管理でスキのないチーム作りを進めている。3年連続日本一へ、死角はあるのか?
無敗継続の推進力は、2つある。チーム内競争と徹底した危機管理だ。練習試合も含め、今季の実戦は10戦で8勝2分け。高い守備力が屋台骨を支える。オープン戦のチーム防御率は1・00。先発で登板した5投手はまだ自責点0。この日も東浜&岩崎が力投を見せ、無失点リレーの完成に貢献。5番候補のカニザレスが決勝タイムリーを放ち、投打ともに選手層の厚さを印象づけている。「あまり対戦しない投手を打つのは難しいが、少ないチャンスをモノにした。投手も応えてくれた」。指揮官は称賛の言葉を惜しまなかった。
チーム内競争の激しさはこの日のマウンドを見ただけで分かる。東浜と岩崎は開幕ローテーションから外れた。それでも新生巨人をゼロ封。「いい調整ができている。先発の枠は5月までないかもしれない。リリーフに入れるか、先発のバックアップで考えるか、2、3日中に結論を出したい」。後を継いだバリオス、飯田は1人の走者も許さなかった。リリーフも開幕1軍入りをかけて、しのぎを削る。オープン戦だから勝ちにこだわっているわけではないが、競争原理が負けない野球につながっている。
工藤監督はこの日、新たなオプションを試した。川島をヤクルト時代以来となるセンターで起用。柳田の開幕DHが濃厚な状況で、左腕対策の一環で野球巧者の右打者を1番に置いた。「普段から外野で打球を捕っている。柳田君が守れない状況で試した。普通に守ってくれた。今日見ていて、それが分かった」。打球判断が難しいポジションでそつなくこなし、指揮官は選択肢に組み込んだ。
就任1年目から複数ポジション制に力を注ぎ、さらに今季は深化させている。柳田が守れない事態にも落ち着いて対処。侍ジャパンの強化試合で松田や中村晃ら投打の主力5人を4試合欠いたが、黒星はつかなかった。投手だけでなく、野手陣もサバイバルは続く。
指揮官は宇部入りした前日7日にこう話した。「なかなか負けないね。打線がめちゃくちゃ打っているわけではない。今の時期に打たれても困る。投手が頑張って抑えているのは、悪いことではない」。競争が生む無敗街道に手応えを感じていた。仮にホークス包囲網が敷かれても、それを上回る強さが整いつつある。【田口真一郎】