楽天銀次「勇気、元気、笑顔を」東北へ届けた会心弾

楽天対オリックス 6回裏楽天1死、右越えにソロ本塁打を放つ銀次(撮影・野上伸悟)

<オープン戦:楽天3-4オリックス>◇10日◇静岡

 楽天にとって重要な意味を持つ3月11日を前に、新選手会長の銀次内野手(28)が会心の本塁打を東北へ届けた。6回1死走者なしからオリックス山崎福の直球を強振すると、打球は右翼席中段で弾んだ。「完璧に捉えられました。ボールに角度をつける、練習通りの打球が打てました」。8回にも左前打を放ち、4打数2安打の活躍だった。

 岩手県の沿岸部にある普代村の出身。「震災のことは一生忘れられない」。この5年間は、東北出身の野球選手として何ができるかを考え続ける日々だった。「自分は東北出身。東北の代表として、やらなきゃいけないことがたくさん残っている。野球を通して勇気や元気、笑顔を届けられる活躍をしたい」。だからこそ1打席、1球にこだわり、常に最大限の準備を重ねてきた。

 本塁打よりも、直後の左前打を喜んだ。「引っ張っていい打球を打った後なのに、体の開きを抑えて左に打てたのがよかった」。次につながる結果を何よりも大事にする。今日11日は試合がなく、練習前に黙とうを行う。震災当時の選手会長・嶋とのアベック1号。東北への強い思いを胸に宿し、勝負の16年シーズンへと挑む。【松本岳志】