楽天オコエ開幕1軍見えた 梨田監督「何かある」

4回表中日2死、森野の右翼への飛球を見失い、エンタイトル二塁打とするオコエ

<オープン戦:楽天6-4中日>◇13日◇静岡

 開幕1軍切符が、ハッキリと見えてきた。楽天ドラフト1位のオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)が中日とのオープン戦に途中出場し、5回に10打席ぶりの安打を放った。三塁走者をかえす適時打となり、紅白戦を含む実戦16試合で10打点目。日本代表としてU-18W杯をともに戦った中日小笠原慎之介投手(18=東海大相模)との「ドラフト1位対決」も果たし、開幕1軍への機運と思いをさらに高めた。

 プロでもまれて成長した同期生と、1軍の舞台で再会できたことがうれしかった。先頭打者で迎えた7回。オコエが小笠原の初球、内角高め直球をフルスイングした。中日計測の球速は場内表示の136キロを10キロ上回り、この日最速の146キロ。猛練習で身につけたコンパクトなスイングでも、ファウルとなった。「甲子園の時よりも球の出どころが見にくくなって差し込まれた。自分だけじゃなく、レベルアップしてるなと感じました」。3球目のチェンジアップを打ち上げ二飛に倒れたが、1軍で対決できた喜びに体が震えた。

 こんな瞬間を待っていた。「自分たちはいつか高いレベルで、1つのチームで集まろうという話をした。こうして会えてうれしい」。前夜はLINEで連絡。真剣勝負の場での再会は新たなモチベーションを生んだ。「頑張って1軍にいられるように、さらにレベルアップしたいと思いました」。この場所で成長を続けたい。「開幕1軍」への思いはさらに強まった。

 懸命のプレーが好結果を呼んだ。4回、「ノックもやったことがない」という右翼守備で森野の飛球を見失った。「全く見えませんでした…」と、背中の後ろで弾むエンタイトル二塁打を献上。だからこそ5回1死三塁の打席では、山井の内角チェンジアップに必死で食らいついた。三遊間をゴロで破る適時打。「犠牲フライとか考える余裕はなかったです。泳がされないように、緩いボールを見逃さずにいきました」。無我夢中の10打点目を挙げた。

 同じ高卒野手のロッテ平沢らが2軍降格と苦しむ中、梨田監督は存在感を認めざるを得ない。「ランナーを結構かえしてくれる。見失った打球は普通はランニング本塁打でもおかしくない。それがエンタイトル。何かある」。15日西武戦のスタメンが決まり、16、17日の大阪遠征も同行の見込み。18歳の開幕1軍が現実味を帯びてきた。【松本岳志】