広島プライディ逆転V弾&執念マルチで2軍降格阻止

6回裏広島2死二塁、逆転2点本塁打を放ちベンチで迎えられるプライディ

<オープン戦:広島3-2DeNA>◇13日◇福山

 ヒゲだ~ん! 広島ジェイソン・プライディ外野手(32=アスレチックス)がオープン戦DeNA戦(福山)で来日1号逆転2ランを放った。不振だった助っ人の1発に、2軍降格をほぼ決めていた緒方孝市監督(47)も方向転換。東京遠征中の1軍をもぎ取った。ジェイソンの13日はハッピーな日曜日。プライディプライドで、このまま1軍枠に入るぜ!

 スコアから置かれた立場まで、一振りで逆転に導いた。6回2死二塁。崖っぷち男プライディは内角低めのスライダーに反応した。踏み出した右足は地面をつかまえ、体に壁を生み出した。ため込んだ力は一気に放たれ、バットを通してボールへ。スライス気味の軌道を描くと、右翼ポール際の芝生ではずんだ。来日1号逆転2ランだった。

 「自分のスイングができて、しっかりいい形で打てた。2死からだったし、自分のバットでチームを勝利に導けたのは大きいよ」

 2軍降格をはね返した。試合前まで20打数4安打の打率2割と不振。緒方監督は「ファームで打席に立ってもらおうかとも考えた」と明かした。だが4回の右前打を合わせ執念のマルチ安打を見て「今日の結果で延ばそうと思います」と“追試”を決めた。起死回生。フル出場とはいかないが、明日15日からの東京遠征同行が決まった。

 ヒゲに隠れた表情は、今月上旬から次第に明るくなっていった。4日に母とビアンカ夫人、そして長男ノックス君と、次男カッシュ君の息子2人が来日した。3歳のノックス君はすでに「こんにちは。すみません」と日本語を覚えた。「僕より覚えるのが早いんだ。彼らも広島を楽しんでいるよ」。オフにはベビーカーに2人を乗せて買い物を楽しみ、ファンとも交流。鋭い1発にかっこいいパパのプライドを込めた。

 依然として置かれた立場は厳しいが「少し自分にプレッシャーをかけすぎていた。今日はリラックスした。自分のパフォーマンスを出していくだけだよ」とヒゲをさすった。ボールを迎えに行く悪癖も意識して修正。結果も出した。家族のため、チームのため、ファンのため。心優しきスラッガーの戦いは続く。【池本泰尚】

 ◆広島の外国人事情 1軍の4枠を投手2人、野手2人で振り分ける。投手は先発ジョンソンが決定。中継ぎ1枠をジャクソンとヘーゲンズが争う形になっている。野手はルナが決定的。プライディは残り1枠をかけ、オープン戦9戦4発のエルドレッドと争う。