柳田、憧れ黒田から初弾 「40-40」へ走攻守万全

1回裏ソフトバンク1死二塁、柳田は左越えに先制2点本塁打を放つ。投手黒田

<オープン戦:ソフトバンク10-3広島>◇20日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)が、小さいころから憧れだった広島黒田から初の本塁打となる4号先制2ランを放った。3安打2本塁打6打点と大暴れで、オープン戦は5本塁打、14打点の2冠。昨年11月に手術した右肘の回復が遅れていたが、前日19日から中堅守備にも就いた。日本球界初の「40-40(40本塁打、40盗塁)」へ挑戦するシーズン開幕まであと4日、万全の状態で臨めそうだ。

 柳田が甘く抜けたカットボールをフルスイングし、左中間最深部のスタンドへライナーで突き刺した。初回、1死二塁。広島黒田から先制4号2ランだ。

 柳田は「オーラというか、そういうものを感じた。大きく見えた。すごくうれしい」。小さいころ、広島市民球場のスタンドで応援していた憧れの存在。昨年の交流戦前には「小さいころは予告先発がなくて、黒田さんの時はテンションが上がりました」と武者震いした故郷の英雄とは、昨年から4度目の対決となり、9打席目で放った初の本塁打。喜びを隠せなかった。

 3回には無死一、二塁で一塁への強襲適時打。ゴロを右手親指に受け、はじいた一塁手の新井がその場で交代するほど強烈な打球だった。「いい当たりでしたが、新井さんは大丈夫ですか? 打撲ですか…。よかった」と、もうひとりのカープレジェンドが大事に至らず、ホッとしていた。

 6回にはこの日2本目となる5号3ランを左中間へ。大道打撃コーチが「開幕へいい感触になっている。反対方向に打てるから30本塁打、打てる。引っ張るだけじゃ打てない」と話すように、反対方向へも強い打球を飛ばせるのが、柳田の強みだ。

 前日19日から、本来の中堅を守り始めたことも、いいリズムを生んでいる。柳田は「今まで、投げたいというストレスを感じていた。そういう面がなくなったのはプラスかな」と話す。右肘の回復が遅れ、キャンプ、オープン戦と守れず、投げられず、ウズウズしていた。まだ100%ではないが、工藤監督も「制限している。カット(中継)まで9割の力で。それでもほかの野手と同じくらいで十分」と復帰を大歓迎。チームとしても左肩痛を抱える内川や好調なカニザレスを指名打者で使う選択肢が広がる。

 2本塁打6打点を重ねて、オープン戦2冠に立った。それでも「シーズン入ったら別物だと思うので気合入れて頑張ります」と気を引き締める。今日21日の広島戦が最後のオープン戦。故郷広島の大好きなマツダスタジアムで、総仕上げする。【石橋隆雄】

 ▼柳田が2発、6打点の活躍でオープン戦の本塁打と打点でトップに立った。過去に1試合2本塁打は公式戦で4度、オープン戦で1度記録しているが、2本とも左方向へ打ったのは初めてだ。柳田は13年に6本、14年に4本でオープン戦の本塁打王を獲得。オープン戦で本塁打王に3度なれば宇野(中日=81、87、89年)以来となる。ただし、オープン戦本塁打王の13年は公式戦で11本、14年は15本止まり。オープン戦と公式戦のダブル本塁打王は02年松井(巨人)を最後に出ていない。