楽天オコエ初キャッチに初盗塁「よっしゃー!」

楽天対ソフトバンク 10回裏楽天1死一塁、プロ初盗塁に成功するオコエ

<楽天3-3ソフトバンク>◇26日◇コボスタ宮城

 走って、選んで、守ったゴールデンルーキーがスタジアムを揺らしまくった。楽天ドラフト1位オコエ瑠偉外野手(18)が、ソフトバンク戦に途中出場し、プロで学んだ技術の粋を結集させた初盗塁を決めた。初の中堅守備では中飛を2者連続で捕球。初打席で四球を選び、直後に盗塁。本拠地ファンはプレーのたびに大歓声。開幕戦から2日続けて「オコエ」コールを巻き起こした。

 自力で奪った二塁ベース上で、泥だらけのオコエが「よっしゃー!」とほえた。延長10回1死。救援右腕バリオスの左足が上がる瞬間に一塁からスタートを切った。背中を押すのは本拠地2万5102人の大歓声。「オコエ行けー!」の声に50メートル5秒9の大きなストライドで応える。強く、低いスライディング。30センチの右足スパイクを二塁ベースに突き刺した瞬間、ドラフト制以降後初の高卒新人開幕カード盗塁を告げる「セーフ」のコールが響き渡った。

 濃密な1カ月半に学んだ技術の結晶だった。2月1日のキャンプ初日から、米村外野守備走塁コーチとプロレベルの高速スライディングに取り組んできた。「ベースの近くで、突き刺す走塁を意識しろと、ヨネさんに言われたスライディングができました。今までのままならアウトだったと思います」。塁審にアピールするために滑り込む距離を取った高校時代と決別。曲線を描いていた走路も一直線に修正し、最速かつ最短距離で二塁を陥れた。

 5度のけん制球の末に、カウント2-1から決めた初盗塁だった。右かかとを浮かせた帰塁の準備と、リード幅を判断する冷静さがあった。8回の代走で途中出場すると、9回の中堅守備では飛球を連続で処理。延長10回の初打席ではコースを見極めて四球を選び、初盗塁につなげた。「ボールを結構、見られるようになっている。また1つ自信になりました」と胸を張った。初出場の開幕戦から一夜明け、守備でフライを捕るたびに起こる大歓声を聞く余裕があった。「耳に入りましたね。手汗を握りながら(打球を)待っていました」と笑った。

 延長12回に二飛に倒れ最終打者となり、次戦への反省も持ち帰った。「サファテさんの150キロにミートはできたんですが。ホップしてくる球に対して、バットの出し方だったり、レベルを上げていかないと」。本拠地開幕カードは残り1戦。次も全力プレーで仙台を沸かせる。【松本岳志】

 ▼オコエが延長10回にプロ初盗塁を決めた。高卒新人の盗塁は昨年の浅間(日本ハム=4盗塁)と岡本(巨人=2盗塁)以来だが、初盗塁は浅間が5月5日、岡本は9月19日。開幕カードで盗塁を決めた高卒新人は、52年中西(西鉄)が開幕2試合目の3月23日近鉄戦で記録して以来、64年ぶり。ドラフト制後(66年以降)ではオコエが初めてだ。高卒新人の2桁盗塁は22盗塁した88年立浪(中日)が最後だが、オコエはいくつ決められるか。