<広島6-3DeNA>◇27日◇マツダスタジアム
とにかく明るい広島が、連日の逆転劇で連勝した。3点を追う6回。押し出し四球で1点を返すと、満塁から会沢翼捕手(27)が同点に追い付く2点打を放った。開幕3戦目で初めて先発マスクをかぶった新選手会副会長がチームの士気を高め、守備で、攻撃で広島ナインは躍動した。今季、緒方監督が掲げる全員野球で、開幕カードを勝ち越した。
やや詰まったライナー性の打球は、DeNAの三塁白崎が三遊間方向へ伸ばしたグラブの先を抜けた。打球の行方を確認した会沢はバットを放り投げ、一塁ベンチに右拳を突き出した。一塁を回ったところで二塁走者の生還を確認。両手でガッツポーズを作り、2度両手をたたいた。ベンチではチームメートが総立ちで殊勲者に拳を向けた。
会沢 チームのみんなが回してくれた。後ろにつなぐ気持ちでした。みんなの力がパワーに変わってくれた。
今季から選手会副会長を務める。春季キャンプイン前日には、小窪選手会長や菊池、丸、福井と会食。今季のチームについて意見をぶつけあった。「どうしたら優勝できるか」。思いは1つ。結束力を高めた。「僕は会長をバックアップするだけ。陰に隠れて支えられればいい」。昨季までは正捕手を奪うため必死だった。当然今季も先発にこだわりつつ「何とかチームのために。途中からでも先発でもチームが勝てばいい」と言い切る。
会沢の一打が流れを呼び込み、2年目の緒方広島が掲げた「全員野球」でたたみ掛けた。7回はドラフト6位オスカルの強気な投球と二遊間の好守でDeNAの勢いを止め、その裏につないで決勝点をもぎとった。グラウンドでベンチで広島のガッツポーズと歓喜がDeNAをのみ込んだ。
緒方監督は連日の逆転勝利に「今日は最高の試合展開。とにかく明るくいこうというのはシーズン前に選手に言っていた」と選手たちの粘り強さをたたえた。開幕戦は落としたものの、最高の形で開幕カードを勝ち越した。明日29日からは昨季1勝10敗のナゴヤドームで中日3連戦。待ち受ける鬼門も、チーム一丸で乗り越える。【前原淳】