中日桂が逆転V弾 谷繁監督の打線改造が奏功

7回表中日2死一塁、桂(左から2人目)は逆転2点本塁打を放ち、笑顔で三塁を回る

<ヤクルト2-3中日>◇3日◇神宮

 逆転勝利で3連敗を阻止した。価値ある白星を呼び込んだのは、3年目の桂依央利捕手(24)だ。逆転された直後の7回、1号2ランを放って試合を再びひっくり返した。開幕から9試合目で谷繁監督が打線改造に踏み切った一戦。チームは今季初めて先制するなど、竜打線は上向き気配だ。

 伏兵の一振りが、勝負を決めた。1点を追う7回2死一塁だった。桂がヤクルトのドラ1右腕・原樹の甘いカットボールをジャストミートした。バットがスカッと抜け、打球は竜党が待つ左翼席に一直線だ。逆転1号2ラン。ヒーローは「割り切って、思い切っていった結果です」と神宮に声を響かせた。原樹に黒星をつける1発で、チームも昨年から5連敗中だった新人投手との初顔合わせで、久しぶりに白星を奪った。

 試合後の谷繁監督がニヤリとした。「あいつ、オープン戦のときは2キロのバット使ってたらしいよ」。もちろん冗談。実際は重めの930グラムで3月まで振り込み、公式戦は30グラム減量。軽くなった相棒で、ヘッドの返しを意識した新打法が実を結んだ。通算3号。昨年4月の初出場で放った記念弾、8月の2号に続き、またもヤクルト戦で三たび勝利に導く1発だ。

 二重の重みがある白星だ。この日、谷繁監督は不調の3番遠藤を初めて外した。平田を3番に、好調高橋を6番に据える打線に改造。4回、先頭荒木が中前打、続く平田が四球を選び、ビシエドが中前に適時打。開幕9試合目でようやく先制点をゲットした。

 前夜、指揮官は大砲ビシエドを焼き肉店に連れ出した。3月の第3子誕生祝い。ほかの外国人勢も招き、開幕からの奮闘をねぎらった。「リラックスできた」と感謝したビシエドは「先制点は初めてでしょ」と得意げ。開幕からの連続試合安打も9に伸ばした。

 「投手が先に点をやらず、打線が何とか点を取る。そういう流れが増えていけば」と監督は穏やかに言った。何より、投打がかみ合わない重苦しい空気を取り払い、名古屋に戻れるのが大きい。【柏原誠】