賭博自主申告促す「切り札」も実効性には疑問

 難航する野球賭博問題の調査を進展させるため、日本野球機構(NPB)の調査委員会が4日、当事者の「自主申告」を促す特別措置を打ち出した。大鶴基成委員長が「野球協約の範囲内でできるぎりぎり」と言う切り札を出した格好だが、実効性には疑問が残る。

 特別措置は期間限定で、処分後の態度によっては無期失格が1年で解けることを強調するものとなっている。開幕直後に違反行為の自主申告を促す形となり、浄化が進んでいない現状を認めたことになる。ある球団幹部は「(週刊誌など)どこかに出るよりはいい。コミッショナーは苦しい選択だ」と話した。

 仮にこれまでの処分者以外にも賭博に手を染めた選手がいる場合、昨年からの調査にしらを切り続けていることになり、処分は重くせざるを得ない。それでも期間内に申告すれば、1年で解除される道が残される。

 ただ調査委はこれまでも、無期失格処分はコミッショナーの裁量で1年から5年に変更可能という見解を示している。3月に巨人の高木京介元選手が1年の失格処分を受けた後も他選手からの申告はなく、特別措置が自主申告のハードルを下げるとは考えにくい。

 大鶴委員長は「協約を改正すればもっといろんなことができるかもしれないが、今の協約を前提にせざるを得ない」と説明した。仮定とはいえ「プロ野球の憲法」とも言われる野球協約の改正を口にしなければならないことが、調査の難航を示している。