<巨人3-0阪神>◇6日◇東京ドーム
阪神ドラフト1位高山俊外野手(22)が、巨人エース菅野から価値ある一打や。3回に右前安打で4試合連続安打をマーク。打率3割2分7厘でチームトップに立ち、セ・リーグでも10位にランクアップ。悔しい敗戦となったが、ゴールデンルーキーはしっかりと存在感を示した。
意地の一打だった。3回の第2打席。高山は先頭で菅野に相対した。追い込まれてから低め137キロフォークにしぶとく食らいつく。トップスピンがかけられた打球は加速するように一、二塁間を抜けていった。
「すごい、いい投手でした。(全球種が決め球)そういう感じでした。1本出たのは良かったです」
巨人エースとの初対決。試合前は冷静に「分からないので、まずは打席に立って菅野さんを感じたいですね」と話していた。対する菅野は「ルーキーには打たれたくない」。敵意をむき出しにしていた。その中で放った1本のヒット。残り3打席は完全に抑え込まれ、プロの厳しさを見せつけられたが、安打を打たれた際にみせた菅野の驚きの表情が、高山の能力の高さを物語る。この日の安打でシーズン17安打。新人ながら、セ・リーグ安打数トップのヤクルト川端(18安打)に、わずか1本差。打率3割2分7厘は、チームトップとなり、リーグ10位に食い込んだ。
「1番高山」は、もはや猛虎打線に欠かせない。それを裏づけるように、主軸を張るベテラン勢も背番号9を褒めたたえる。福留が「本当にいいスイングしてるよね。いい意味で落ち着いているし。楽しみだよ本当に」と話せば、キャプテン鳥谷も「すごいんじゃないですか」と評する。主砲ゴメスに至っては「グレイト。彼はすごいバッターだ。新人とは思えない」と、新星に驚きの顔を浮かべる。
前日5日同戦では、観戦していた巨人長嶋終身名誉監督に「いい打撃」と称賛された。「お会いしたこともないですし、テレビの中の人という感じです」と照れ笑いを見せたが、同じ千葉県出身のミスタージャイアンツに強烈なインパクトを残した。春季安芸キャンプではミスタータイガース、掛布2軍監督から「想像以上」との言葉もいただいた。2人のミスターからのお墨つき。その実力を示す一打でもあった。【梶本長之】