<楽天2-1ロッテ>◇3日◇コボスタ宮城
先発の力投がチームに劇的勝利をもたらした。楽天塩見貴洋投手(27)がロッテ打線を8回4安打1失点に抑える好投。勝ち星こそつかなかったものの、チームは0-1の9回、2死二塁から嶋基宏捕手(31)の適時二塁打で同点とし、続く岡島豪郎外野手(26)の右越えサヨナラ打で連敗を2で止めた。
塩見の粘りの投球が報われた。0-1の8回、2死三塁のピンチで、三塁今江からげきを飛ばされた。「この回をしのいだらいいことがあるぞ!」。気持ちのこもったスライダーで鈴木を左邪に打ち取り、チームに流れを呼び込んだ。9回に2番手ミコライオが3者凡退に抑えてその裏、2死二塁から嶋、岡島の連打で劇的勝利を飾った。「野手のみんなが打ってくれてサヨナラで勝って。すごくうれしい」。14年9月17日以来のロッテ戦勝利はかなわなかったが、自分のことのように喜んだ。
前回登板までの5試合で、クオリティースタート(6回以上を投げて自責3以下)率8割の安定感は健在だった。この日の最速は144キロ。「厳しく投げないと打者に対応される」と大胆な内角攻めを貫いた。変化球もスライダー、フォークのほか、「ボール球だったが、低めに投げられた」とカーブも効率的に投げた。緩急自在の投球で、8回4安打1失点とロッテ打線を翻弄(ほんろう)。リードした嶋も「一番は塩見が好調ロッテ打線を抑えてくれたこと」と、先発左腕を最大限にたたえた。
塩見自身、試合前から好投の予感はあった。4月19日のオリックス戦は7回途中1失点、26日の日本ハム戦では6回3失点。「ここ何試合かでボールのキレとコントロールがよくなってきている」と手応えをつかんでいた。下半身主導のフォームで投げられていることで、「リリース時もしっかりとボールに力を伝えられている」。状態のよさは結果にも表れた。
塩見の好投もありチームは連敗を2で止めた。梨田監督も「いい投球をしたときには勝たせてあげたい」と左腕をねぎらったが、勝利の功労者は「チームが勝てばいい」と言い切る。サヨナラ打を放った岡島らけが人も戻り、投打もかみ合った。この勝利を浮上のきっかけにする。【田口元義】