<阪神4-3広島>◇21日◇甲子園
幸せです! 阪神高山俊外野手(23)が9回1死満塁から右前にプロ初のサヨナラ打を放った。広島中崎の高め直球を思い切り振り抜き、打球が二塁菊池の頭上を越えると、右手を突き上げながら一塁を回った。チームメートの手荒な祝福に笑みがはじける。
「僕と勝負するということですから打つことしか考えてなかったです。監督にも『がっつくなよ』と言われてたんで。(祝福の水を浴び)うれしかったですね。いつもかける側だったので」
1死三塁から福留、ゴメスが連続敬遠。広島ベンチは高山勝負を選択した。「打ってやるという気持ちだけ」。幸運も味方した。サヨナラ打の直前、2球目は三塁ファウルゾーンへフライを打ち上げた。だが、三塁安部が目測を誤って救われた。
9回表の守備では、阪神が風に泣いていた。風は右翼から左翼へ吹く浜風ではなく、右翼へフォローの風。先頭鈴木が高く打ち上げた飛球が強風にあおられ、遊撃鳥谷も捕球できずに二塁打。2イニング目だった守護神マテオが、伏兵安部に同点2ランを右翼席へ運ばれ、嫌なムードが漂っていた。
だが、最後は聖地の女神が味方した。ルーキーの一打でチームは再び貯金1。金本監督も「いいところで打ってくれたり、最後は高山が打ってくれて」と称賛。阪神の新人では15年ぶりのサヨナラ打。大声援を浴びた高山は「本当に幸せでした」と晴れやかな表情だった。【梶本長之】
▼ルーキー高山がプロ入り初のサヨナラ安打。新人のサヨナラ安打は15年9月23日浅間(日本ハム)以来で、阪神では01年に2本記録した赤星以来、15年ぶり。2リーグ制後ではチーム6人、7度目。3安打を放ち、広島戦は1回戦から8試合連続安打。広島戦以外では打率2割3分7厘の高山だが、広島戦は38打数15安打、打率3割9分5厘の大当たり。