北東北大学野球 史上初3校でプレーオフ28日から

サヨナラ勝ちの瞬間、喜び合う青森大ナイン

 富士大、八戸学院大、青森大が7勝3敗で並び、リーグ史上初の3校によるプレーオフ(優勝決定戦)が行われることになった。プレーオフは青森県六戸町のメイプルスタジアムで、28日=青森大対八戸学院大、29日=青森大対富士大、30日=八戸学院大対富士大のカードで、いずれも午後0時半から行われ、2勝したチームが優勝となる。

 混戦のドラマは富士大がノースアジア大に敗れたことから始まった。投手陣が2本塁打を含む16安打を打たれ10失点。後半反撃に転じたが、追いつくことはできなかった。富士大の豊田圭史監督(32)は「優勝がかかったプレッシャーで自分たちを追い込んでしまった。来週(プレーオフ)に備えて準備するしかない」と話した。

 もう後がない青森大は延長10回、3-2で八戸学院大に劇的サヨナラ勝ちを収めた。3回から救援の井草明良(4年=立花学園)が8イニングを5安打無失点に抑えた。10回裏2死二塁で4番保戸田則裕遊撃手(4年=千葉経大付)が中前打を放ち、決着。ナインは跳び上がり、抱き合って喜びを爆発させた。

 保戸田は17打席ぶりのヒットだった。鳥谷部勉監督(47)は「代打を出そうか悩んだが、1年生ばかりの内野陣でただ1人の4年生として引っ張っていた。意地にかけた」という。保戸田は「いいところで打ててよかったが、みんなの思いで勝った。チームとして1度死んだ身。失うものは何もない」ときっぱり。プレーオフへ闘志をみせた。【北村宏平】