蝶(ちょう)のように舞い、蜂のように“おかわり”“メヒア”を刺す-。巨人は今日7日から「日本生命セ・パ交流戦」の西武3連戦(西武プリンスドーム)。8日の2戦目に先発予定の内海哲也投手(34)は6日、ジャイアンツ球場でブルペン入りした。3日(日本時間4日)にはボクシングの元世界ヘビー級王者ムハマド・アリ氏が死去。内海が関心を寄せるボクシング界の英雄のように、巧みな投球術で西武打線を封じ、復活を確かなものにする。
ブルペンという名の“リング”で、内海が軽やかに舞った。登板2日前の、ジャイアンツ球場での投球練習。無駄な力を込めずに右足を上げ、ふわりと両手を横に広げると、軸足に乗せた体重を一気に左手に伝えて振り下ろした。強烈な左“ストレート”にチェンジアップやカーブの“ジャブ”も織り交ぜ、計60球の“スパーリング”を終えた。
西武には中村、メヒアらヘビー級の右ハードパンチャーが顔をそろえる。内海は「相手がすごいのは重々承知」と警戒心を強める。
伝説の王者のように軽快にいなし、カウンターで仕留める腹づもりだ。3日(同4日)、ボクシング元世界王者アリ氏が死去した。圧倒的不利の下馬評を覆し、王者フォアマンにKO勝ちして王座に返り咲いた「キンシャサの奇跡」。そこから10度防衛で伝説になった。「ボクシングはめちゃくちゃ興味があります」と話す内海は96年アトランタ五輪の聖火ランナー姿にも感銘を受けた。「蝶のように舞い、蜂のように刺す、ですよね」と名言も織り込み済みだ。
華麗に舞うために必要な投球フォームを取り戻しつつある。ケガと不振に苦しんだ2年間を経て、1日オリックス戦で今季初勝利。「力まず投げられたイメージがある」との感覚を、登板後の練習で染み込ませてきた。「1勝で結果を残したとか思わない。逆球を少なくして抑えられるように。しっかり自分の投球をするだけです」。西武の猛者たちを緩急自在の投球術で空転させる。【浜本卓也】