<都市対抗野球北海道予選:JR北海道8-0航空自衛隊千歳>◇12日◇札幌円山◇2次予選
JR北海道が航空自衛隊千歳に8-0でコールド勝ちし、3連勝で2年連続13度目の本大会出場を決めた。エース戸田公星(28=日田林工高)が1安打完封。攻撃は2回、ルーキー大野雅也二塁手(22=国士舘大)の2点三塁打などで4点を先行し、効率よく得点を重ねた。会社にとって北海道新幹線開通の記念すべき年。7月15日開幕の本大会(東京ドーム)で3年ぶりの初戦突破を狙う。
圧倒的な力の差で、挑戦者をねじ伏せた。JR北海道は2回、13年目のベテラン芝草健太一塁手(34=立正大)の左前適時打で先制し、さらに2死一、二塁から、今度はルーキーの大野が右翼手の頭を越える走者一掃の適時三塁打。この回、3本の適時打を含む4安打で主導権をがっちりと握り、余裕の試合運びで32代表最後の切符をつかんだ。
1回こそ1死満塁の先制機を逃したが、2回以降は3残塁。6回には3連打にスクイズで2点を奪うなど、隙のない攻撃が際立つ。この日、3安打1打点のリードオフマン嶋田源太郎遊撃手(26=流通経大)は、2次予選の全3試合でマルチ安打を記録。打率6割1分5厘で首位打者と最優秀選手(MVP)にあたる砂沢賞の2冠を手にした左の巧打者に、狐塚(こづか)賢浩監督(49)も「文句のつけようがない活躍だった」と感嘆した。
指揮官の荒療治が、眠っていた才能を目覚めさせた。「嶋田は1年目から技術的にものすごいものを持っていたが、精神面で足らず、結果が出なかった」と狐塚監督。積極性を引きだそうと、平成元年生まれの26歳に主将を託した。「自分が打たないと勝てないと思いながら打席に入れるようになった。打席での集中力が違う」と嶋田。責任感をぐっと増した新主将が、攻撃をぐいぐい引っ張った。
北海道新幹線が開通した今年度は、JR北海道にとって特別な1年だ。東京ドームで開催される本大会出場へ、周囲の期待は大きい。就任7年目の狐塚監督は「優勝して黒獅子旗(優勝旗)を新幹線で北海道へ運びたいという夢がある」と、壮大な目標を口にする。74年大昭和製紙北海道以来、道勢にとって42年ぶりの快挙へ、発車準備は整った。【中島宙恵】