日本ハム・レアード自力優勝消滅危機救うV打

中日対日本ハム 6回表日本ハム2死一塁、レアードは左適時二塁打を放つ

<日本生命セパ交流戦:中日2-3日本ハム>◇19日◇ナゴヤドーム

 値千金の一打で、自力優勝消滅の危機を救った。日本ハムのブランドン・レアード内野手(28)が中日戦の6回、均衡を破る先制の適時二塁打を放った。難敵の相手先発、中日吉見の失投を逃さなかった。主砲中田に次いでチーム2位の今季5試合目の勝利打点で、連敗もストップ。「すし男」が前日18日の21号ソロに続き、極上ネタを名古屋の日本ハム・ファンへ提供した。

 やや真ん中寄りのシュートに、迷いなく食いついた。6回2死一塁。レアードは頭の中で状況も整理できていた。直前に大谷が四球で出塁。「狙い球を絞っていたよ」。四球後の初球、ストライクを取りに来たボールを、一振りでとらえた。「打った感じもすごく良かった」。三塁手の頭を越え、中継プレーももたつく間に大谷が一気に生還。「スゴイ!」と、興奮しながらチームに大きな先制点をもたらした。

 試合前の「仕込み」も生きた。難敵の中日吉見攻略へ、交流戦を担当している岡本スコアラーからシンプルな指示が出ていた。「甘い球を待っていても、しょうがない。自分で仕掛けないとダメ」。今季は故障明けとはいえ、過去に最多勝2度、最優秀防御率1度の実力者。直球も変化球も球の出どころが同じで、打者の手元で変化するため苦戦する。対策として説かれた攻めの姿勢を、レアードが初球打ちで体現。決勝点に、つなげた。

 試合前練習中には、初めて訪れた名古屋の野球ファンと心温まる交流を果たした。打撃練習を終え、守備練習前のキャッチボールの最後。三塁側内野スタンドのファンと、防球ネット越しにキャッチボールを楽しんだ。中日ファンからも「レアード!」「すし!」と声をかけられ、ご満悦。気分よく、ノックで汗を流して、試合でも極上の一振りを披露。「状態がいいので、ボールが、よく見えているよ」と満面の笑み。連敗中の停滞ムードを、全国へ人気拡大中の「すし男」が振り払った。【木下大輔】