<阪神0-3DeNA>◇6月30日◇甲子園
恥ずかしすぎる完敗-。阪神が、DeNA久保康に「遊ばれて」3安打完封負け。5回まで完全投球を許し、最後まで二塁も踏めず、今季最短タイの2時間21分で片づけられた。金本監督は予習、工夫のない打撃に「恥」「1軍のバッターじゃない」と手厳しかった。月間4本塁打以下は、66年8月以来50年ぶり。歴史的な貧打に泣いた6月から、反攻の7月といきたい。
二塁も踏めない3安打完封負け。ため息充満の甲子園で金本監督もしばらく言葉を失った。「遊ばれとったね。何て言うんだろう…、遊ばれとるだけ」。スーパークイックから七色の変化球を操る久保康に、タイミングを外され、凡打の山。今季最短タイの2時間21分で終戦した。監督は怒り心頭で言葉をつないだ。
「同じボールで3球で終わるのはバッターとして恥。1軍のバッターじゃないよね。真ん中だけ狙ってそれを気持ちよく打とうなんて。コーナー突いて、高低を突いてくる投手は、そこに投げて来ませんよ。コントロールミスばかり狙っても」
原口と江越が3度の3球三振。2回にフォークで仕留められていた原口は8回も低めに落ちるスライダーを2球、最後は再びフォークで3球三振。同じ8回、代打江越はフォーク3連発に3連続の空振り。「ベンチから見てても、分かると思うんだよね、どの球に気をつけるとか。(久保康が良かった)以前だよね」と指揮官は残念がった。
「振らせに来る低めを捨てて、高めに意識を持て」「センター方向中心に打ち返せ」。4回攻撃前に円陣を組み、片岡打撃コーチらがカツを入れた。6回攻撃前にはファンから「気合を入れろタイガース」の合唱が起こった。直後、先頭北條が初安打を放ったが、その後はまた同じ繰り返し。金本監督は「コーチが対策も指示も出しているけど…。頭の準備がね」と、猛省と奮起を促すしかなかった。
ベテランに翻弄(ほんろう)される完敗は、若いチーム構成ゆえの負け方ともいえる。借金は再び最多タイの7。首位広島とは11ゲーム差もある。だが今後も若手を積極起用する方針に変わりはないかを問われると、きっぱり言った。「誰がいく? おらんじゃん。現状のベストメンバーを選んで送り出している。調子を考えながらね」。育てながら勝つ超変革へ、今が我慢の時を強調した。
最短3日にも自力優勝が消える。だがこの話題にもきっぱり言った。「そんなもん(消えても)すぐ復活するやろ!」。その口調はナインを鼓舞し、自身も鼓舞するようでもあった。【松井清員】