<中日7-2阪神>◇1日◇ナゴヤドーム
阪神伊藤隼が意地の一撃を見舞った。敗色濃厚の8回は代打攻勢で反撃に打って出る。2死一塁。代打の代打で起用された伊藤隼が右腕又吉と向き合う。追い込まれてからの5球目だ。146キロのシュートに間合いを外されながらも強くたたく。右翼フェンス直撃の適時三塁打で一矢報いた。
重苦しい展開を打ち破るひと振りだ。前日6月30日DeNA戦は久保康に完封負け。この日も、ジョーダン相手にゼロ行進が続いていた。実に同28日DeNA戦以来、21イニングぶりのタイムリーだった。伊藤隼は言う。「代打なので、何とか結果を出そうと。(タイミングを外されたが)下半身で粘れた。明日です」。試合には敗れたが、11年ドラ1の執念が光った。
伊藤隼にとっても正念場だった。この打席に入る前の打率は1割9分。今年は1、2軍のメンバー入れ替えが激しく、存在感を示せなければふるい落とされる環境で2年ぶりの三塁打をマークした。片岡打撃コーチも「後から出た選手は結果を出してくれたけどね」と話す。ワンサイドゲームの気配でも気概を見せるのが、金本体制だ。停滞ムードが漂うなか、せめてもの抵抗だった。【酒井俊作】