広島首位ターン確定 新井、負けても気を吐く3安打

4回表広島1死、中前打をを放つ新井(撮影・たえ見朱実)

<DeNA4-1広島>◇2日◇横浜

 広島新井貴浩内野手(39)が6号ソロを含む3安打と気を吐いた。2回に先取点を奪う本塁打を右中間スタンドに運んだ。4回には中前打、6回には右翼へ二塁打。サイクルヒットとはならなかったが、苦しめられたDeNA石田の前にプライドを見せた。チームは敗戦も、ナイターで巨人が敗れたため、球宴前の首位が確定。5カード連続の勝ち越しを目指し、今日3日の一戦に臨む。

 外角から入ってくるスライダーに、新井のバットが伸びた。踏み込んだ左足がブレーキとなって、すべての力は上半身、バットへと伝わった。打球は逆方向へ大きな弧を描いた。フォローの風にも乗った。グングン伸びて、そのまま右中間スタンド最前列に着弾した。2回の先頭で放った先制6号ソロだった。

 「練習の段階から右中間へ強い打球を打とうと石井打撃コーチからも言われていた。先制点になってよかったです」

 新井を支えてきた逆方向への打球だった。4回の第2打席で中前打、6回の第3打席でも右越えの二塁打を放った。5月25日巨人戦以来の3安打猛打賞。これで通算2051安打とし、2050安打だった和田一浩氏(44=日刊スポーツ評論家)を抜いて歴代安打数39位に浮上した。

 和田氏とは06年WBCで日本代表として共に戦った。移動中のバスで右打ちや内角打ちの極意を聞いたこともあったという。15年に和田氏が通算2000安打を達成した際にはお祝いのコメントも寄せた。引きつけて、大きな打球を打つ。偶然とはいえ、和田氏のような逆方向への伸びていく打球でファンを沸かせた。

 三塁打が出ればサイクル安打だったが「頭になかった」。それどころかチームが連勝を逃し「切り替えてやっていくだけ」と次戦を見つめる。守備では体を投げ出して打球を処理するなど好守を連発。ハッスルを続ける1軍野手最年長に、緒方監督も「新井が元気だね」と頬を緩めた。

 5カード連続の勝ち越しを懸けて今日3日から再スタートを切る。ここからが真価を問われる試合。新井はそのバットで、チームを導く。【池本泰尚】